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旅・グルメなどの記録

塩田千春展:魂がふるえる@森美術館(六本木ヒルズ)


www.mori.art.museum

※この美術展は終了しています。

塩田千春展は7月に森美術館まで行きましたが、1時間待ちの大行列!そのときは塩田さんに関心のない家族も同行していたので、待たせるのも申し訳なく、今回は一人で行ってきました。台風の影響で北陸新幹線が止まったり、「もう東京行けないかな?」とも思ったんですが、なんとか復活してくれて、最終日に滑り込みで行けました。

並ぶことは分かっていたので、オープンの10時の1時間半前に並びました。それでも私より前に一人いました(笑)9時20分ぐらいには扉があいて、前売り券を持ってる人と持ってない人で分けられます。中に入って、さらに並びます。9時40分ぐらいから前売り券とチケットを引き換えてもらい、52階の入り口まで進みます。

こちらのエレベーターのスペースにも作品があります。

「どこへ向かって」

 

糸を使った繊細な作品は私のスマホでは全然きれいに映りませんでした。興味のある方は公式の画像をご覧ください。

10時ぴったりだったか分かりませんが、エレベーターの仕切りがとられてようやく入場することができました。「美術館の朝いちに並ぶ」という経験は初めてで、これはこれでおもしろかったですね。

「不確かな旅」

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今回の展覧会の目玉の一つの作品です。私は奥能登国際芸術祭でも同じ「船×赤い糸」の作品を見ています。その時は実際に使われていた船を使っていたと思いますが、今回はワイヤーで作られた船でした。

www.minimal1991.com

白い壁に映えて分かりやすいですが、よく見るとすごく立体的に糸が張られています。直線だけでなく、丸みがあったり、なかったり。設計図とかあるのかな?

美しいと同時に血を思わせるような怖さもあって、感動しました。

 

「静けさのなかで」

こちらも目玉の作品。焼けたピアノと椅子に黒い糸が張り巡らされています。理屈ぬきでめちゃめちゃかっこいいですね!!!たまらん!!!9歳のとき、隣の家が家事になって、燃えたピアノを見て美しいと思ったのがきっかけで作ったそうです。ギターもそうですが、ピアノもいろんな人に焼かれてますね。

「時空の反射」

中に鏡がある作品で、「ん?ドレス本当は1枚?2枚?」と戸惑う作品です。実際には2枚ありますが、鏡によって1枚が2枚に見える角度もあります。ドレスが皮膚や外との境界として暗示されているそうです。白い服を着せられて苦しそうな女性にも見えちゃう。

 

目玉となった大きな作品の二つ以外にも、絵画の作品や、今までの作品を写真や映像で展示してあり、塩田千春の歴史が分かるような展覧会になっていました。真っ赤な絵の具をかぶったり、全裸で土のあいだ(割れ目?)に横たわるという一見ショッキングな作品もあります。全裸に血管を思わせる管を巻いた作品(動画)もありました。どうしてもやっぱり血=月経を連想します。女性は月の物から逃げられません。バスタブで本人が泥をかぶり続けるという作品や、何メートルもあるドレスに泥水を流し続ける作品もありました。若い頃の作品はどうしても女性性への抵抗のようなものを感じます。

病院を思わせるベッドに黒い糸をはりめぐらせた「眠っている間に」という作品もすごく好きですね。

「再生と消滅」

はっきりいって見た目はすごく気持ち悪い作品です。病気をされたことで、自分の細胞や内臓、血管を意識して作られた作品だそうです。

塩田千春はオペラなどの舞台美術も手掛けており、その模様を写真や動画で展示するスペースもありました。このような活動は知りませんでした。舞台美術ばかり見てしまいそう。

親戚の顔写真を何十枚も並べた作品や、がれきのようなものの作品などはクリスチャン・ボルタンスキーを連想してしまいました。同じ死や不在をテーマにしている作品が多いからでしょう。

「集積:目的地を求めて」

たくさんのスーツケースが赤い紐で吊り下げられており、一部のスーツケースは揺れています。上っていくところが旅=人生に希望を感じる作品。

他に現在の作品は、実際塩田さんが病気になった体験を表した作品や、子どもに「魂とは?」という問いを投げかけた作品もありました。実際、娘さんがいらっしゃるようです。72年生まれの方なので、まだお若いのですね。若くして売れっ子になったのか。

写真撮影はほとんどがOKでした。もちろん私も撮りましたし、うれしいのですが撮影に夢中だったりするのはちょっと寂しいかなとは思います。さらに作品の前で記念撮影(人物をいれる)する感覚は信じられません。よくも悪くも怨念や不安な気持ちがこもっていて、怖いし、すごく圧があるので、ただただ「きれいだな~」というお花畑みたいなものとは違うと思うんですが。しかし、撮影OKだったからここまで客足がのびたと思うので、成功なんでしょうね。外国からのお客様もたくさんいらっしゃいました。

本当に行ってよかったです!!!

 

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