こちらの展覧会は昨年に東京の三井記念美術館で催されていたもので、1年以上首を長くして待っていました。時間はとてもかかりましたが、富山に巡回してもらえるだけでもありがたいですね。伊集院さんがラジオで語っていたので行きたいと思っていました。
近年、明治工芸に対する注目度が飛躍的に高まってきました。七宝、金工、牙彫、木彫、漆工、刺繍絵画など、おもに輸出用としてつくられた工芸作品が海外から里帰りし、多くの人が瞠目するようになったのです。2014年から翌年にかけて、当館など全国6会場を巡回した「超絶技巧!明治工芸の粋」展は、そんな明治工芸再評価の機運を盛り上げるための画期的な展覧会でした。大好評を博したその企画の第2弾として、明治工芸と現代アートの超絶技巧が対決する展覧会を開催します。明治工芸を産み出した工人たちのDNAを受け継ぎ、超絶技巧プラスαの機知に富んだ現代作家の作品も多数展示します。
(公式HP開催概要より)
特に印象に残ったのは明治~昭和の安藤緑山の作品です。どこからどう見ても野菜や果物にしか見えない超リアルなものを象牙で作っています。きゅうり、トウモロコシ、ぶどう、柿などがあり、超リアルであるだけでなく、見せ方、置き方もおしゃれでセンスあります。
現代の作品では皿の上の食べ終わった秋刀魚にはびっくり!ネタバレになるので書きませんが、何から作られているのか、ぜひ見に行ってください。かぶりつきでしばらくじーっと眺めていました。空いているのでゆっくり見られます。都会だとこうはいかないはずです。
他にも絵のようで、実は全部刺繍であったり、自在という骨格が動くフィギュアのような超リアルな伊勢海老など、おもしろいものがたくさんありました。こんなものを陶器で作るの!?ガラスで作るの!?というものがたくさんあります。鹿の角を掘って作った枝と花なども信じられない美しさです。
超リアルな果物などを見て、「かわいいなあ、欲しいなあ」と思ってしまいますが、これは現代だと食品サンプルだよなあと思っていたら、売店に食品サンプルのキーホルダーなどがたくさん売っていました(笑)
館内は撮影禁止ですが、一部可能な作品があります。
こちらの富山県水墨美術館は庭がすごく広く、玄関の前とさらに中庭も広大です。建物も素敵ですね。春は見事な桜が咲きますよ。
「驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ」は富山県水墨美術館では12月24日まで、そのあと大阪のあべのハルカス美術館に巡回します。大阪の開催期間は2019年1月26日(土)~ 4月14日(日)です。