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旅・グルメなどの記録

富山県美術館「わたしはどこにいる? 道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」


富山県美術館 | Toyama Prefectural Museum of Art and Design

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「サイン」とは、人を目的地に導く目印のこと。普段意識することは少なくても、駅や空港、商業施設、美術館などのあらゆる場所に、標識や案内板、矢印やピクトグラムといったさまざまなサインが存在しています。一方で、「人生の道標(みちしるべ)」という表現があるように、場所やそこに至る道程は人間の生き方とも分かちがたく結びついています。 

本展では「サイン=道標」に注目し、グラフィックデザイナーによるサインデザインと、場所との関係性を追究した現代美術作品をあわせてご紹介します。本展出品作品を通して、人間がどのように場所や空間を理解し、伝えようとしてきたのか、そしてその中でめぐらされる「わたしはどこにいる?」という問いに、「アート」と「デザイン」の双方から迫ります。

(公式HPより)

 富山県美術館のサインの企画展に行ってきました。現在は終了しています。

 新宿駅の警備員さんである佐藤修悦さんによる「富山県美術館」

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ガムテープで作っているそうです。製作過程が分かるようになっていましたが、タテヨコのガムテープからどうやって漢字ができるのか私にはさっぱりでした。すごい。

サインの特性上、スクリーンでの動画の展示が多かったです。実際に公共機関や商業施設で使われてこそのサインですもんね。(美術館、水族館、カプセルホテルなど)文字で書かずともサインがあればそこがトイレだったり、シャワーだったりと分かり便利で、海外の方にも分かりやすいし、おしゃれでかわいいです。

高校の壁を実物大模型として再現した作品も印象に残りました。鮮やかな緑・赤・黄・青の壁にラテン語の格言が書いてあります。おしゃれですね。

他にはメガネを巡る玄関ドア(実物大)と映像が2つ、メガネのハラダの社長と落語家??謎解きみたいな展示でしたね。

企画展の外でも展示がありました。いろいろな美術館のトイレのサインが実際のトイレの前に展示してあります。

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六本木の有名なロゴが富山で見れました。都会のわくわくしつつも怖い夜を思い出しますね。

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企画展内ではスクリーンで動画を見ましたが、実際のナインアワーズ(カプセルホテル)のカプセル部分が展示されていて、内部にはいることもできました。

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ナインアワーズはまだ泊まったことがないので、いつか泊まってみよう。宇宙っぽいデザインがかっこいいです。

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企画展のチケットでコレクション展も見られます。こちらのコレクション展Ⅳは現在は終了しています。コレクションなので作品自体は展示の仕方を変えてまた見られると思います。

コレクション展 Ⅳ (展示室2) では、「美術評論家 東野芳明と戦後美術への旅」と題し、東野芳明(とうの よしあき/1930-2005)が批評を記した芸術家の作品や、東野旧蔵の資料・作品を紹介します。東野芳明は、中原祐介(なかはら ゆうすけ/1931-2011)、針生一郎(はりう いちろう/1925-2010)とともに、「美術評論家の御三家」とも称された戦後を代表する評論家のひとりです。東野が生涯にわたり交友を深め、作品考察を行った芸術家にマルセル・デュシャンとジャスパー・ジョーンズらがいます。東野は、富山県美術館の前身である富山県立近代美術館の草創期から1990年に病に倒れるまで、美術館の運営委員や企画展のコミッショナーとして美術館の活動に関わった、当館とは特に縁の深い評論家です。今回のコレクション展では、東野芳明が紹介に努めた欧米の戦後美術を中心に、当館の収蔵作品を紹介いたします。

デュシャンと友達だった評論家の方が、前身の近美時代に深く関わっていたんですね。だから近美のコレクションはすばらしかったんだ!!何度も見ている作品が多かったですが、それぞれに東野氏と作者の関係性などの説明があり、また新たに知ることが多かったです。東野氏所蔵の昔の貴重な美術史や、美術館のパンフレットもありました。すごくよかったです。来るたびに思いますが、コレクション(常設展)が最高です。

常設展は2部屋あるのですが、順路が分かりにくく1部屋だけで帰ってしまう人がいるのではないかと心配です。私だけでしょうか?前回失敗したので、今回はちゃんと確認しました。HPをよく見るとその時の企画展によって、常設展が1部屋だったり、2部屋だったりするようです。

次回の企画展はチェコデザインだそうです。なかなかセンスいいなあ。いつも尖りとミーハーのちょうどいいあいだを突いてきますね。

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